2013年5月1日水曜日
阪神甲子園球場見学会報告
日時 :2013年2月9日(土)午後1時30分~3時30分
講師 :西原誠助氏(西宮市建築指導課)
参加者 :40名
主催 :兵庫県建築士会女性委員会
ユニバーサルデザイン建築研究会
甲子園球場は敷地 約54,000m㎡ 建築面積約24,000㎡ 延床面積 約37,000㎡。収容観客数47,000人。
平成19年から21年のシーズンオフ中に、大林組によってリニューアル工事が施工されました。まず、多目的ホールにて、西原誠助氏のレクチャーを受けました。
西宮市役所建築指導課では、工事中における安全上の措置等に関する計画の届出、全体計画認定申請、防災計画、特定施設建設等届を担当され、それぞれについて資料を参照しながら、詳しく説明されました。
阪神甲子園球場は「既存不適格建築物」で、工事期間に制約があり、3期に分けての工事であるが全体計画認定により、完了時に現行法規に適合すればよく、また工事中に法改正があっても適用されないということでした。
防災計画については、球場は6つの棟の集合体によって形成されることから、各棟で防火区画を行い、避難についても各棟単独で避難が完結できるよう、綿密な計画がされたことを説明されました。
特定施設建設等届(兵庫県福祉のまちづくり条例)に関しては、古くからある廊下などで、定められたスロープ勾配を確保できない床面はゼブラ塗装、両側手摺にすることで、許容緩和されました。一般客用トイレにはすべてバリアフリートイレが1箇所設置され、オストメイト対応の多目的トイレは7か所設置されました。
内部スタンドを覆う屋根(銀傘)は4代目で、広さは従来の1.4倍に広がり、高さも5mアップ。屋根を支える支柱が12m後退し、柱の影響により視界を遮られる座席が減少しました。
レクチャー後は、約50分のスタジアムツアーです。まず観客席下の通路を通り、選手がウォーミングアップする屋内練習場へ。自由にバット、グローブ、ヘルメットをつけ、全員で記念撮影。続いて3塁側ロッカールームへ。その後いよいよグラウンドに出て、ベンチや客席、スコアボードなどをみわたしました。
新しい設備に変貌をとげた甲子園球場。車椅子用観客席(31席)、授乳室、託児所、喫煙室等設置されていますが、UD建築研のメンバーとして興味深い箇所は、ツアーなので、残念ながら見学できませんでした。スタジアムツアー後、時間のある人は甲子園歴史館も見学しました。