2012年10月1日月曜日

「視覚障がい者の外出の自立を応援する」

*ユニバーサルデザイン研修会―
「視覚障がい者の外出の自立を応援する」
兵庫県立福祉のまちづくり研究所  研究員趙玟姃(ちょう・みんじょん)氏




日 時 : 2012年 8月11日(土)午後1時半~3時半
会 場 : 神戸市勤労会館
主 催 : 女性委員会・ユニバーサルデザイン建築研究会
参加者: 17名




2012年3月31日土曜日

春の高知を訪ねて ─ ユニバーサルデザイン(UD)検証見学会

*2012╱03╱31(土) 春の高知を訪ねて ─ ユニバーサルデザイン(UD)検証見学会

 今年度最後の3月31日、マイクロバスで高知まで遠出し、内藤廣氏設計の大屋根がある「JR高知駅」、県立牧野植物園の中にある「牧野富太郎記念館本館と展示館」、高橋晶子氏設計の「坂本龍馬記念館」、地元の建築家設計の「いの町紙の博物館」のUD検証見学会を行いました。(参加者10名)


【高知駅】
高知駅大屋根は、地場産杉の集成材の迫力あるアーチ梁により、地上から高架のプラットホームまで全体を覆っています。道路から駅構内には段差なしで入れ、点字タイルや案内板・サインも整備され、駅舎中央を貫く明確な動線と改札口など内部の配置がわかりやすく、4年前に新しくなった駅だけに随所にUD的配慮がなされていました。



【牧野富太郎記念館】
お昼前に到着した牧野富太郎記念館の建物は、高さを周辺の樹木より低く抑えたそうで、建物全体が周辺の環境に見事に溶け込んでいます。高知の伝統的な民家の深い庇や低い軒を採り入れた半屋外の空間は、心地よい憩いの場所となり、スロープや手すり等もさりげなく設置されていました。また、地場産木材が活用され、壁や天井に県産杉が、デッキに防腐処理した県産桧がふんだんに使われていました。広い植物園の中は、四季折々の植物が楽しめる造園計画がなされ、スロープでもゆっくり一周できるよう整備されています。車椅子の来園者の姿も見かけました。



【坂本龍馬記念館】
坂本龍馬記念館は、約20年前のコンペで、海に向かって突き出たキャンティレバーのダイナミックな形態が話題になりましたが、館内で露わに見せているケーブルの斜材を目にし、床が若干揺れるのを体感すると、その構造が実感できました。地下2層、地上2層の建物で、各階へは階段・エレベーター・スロープでアクセスできますが、初めての来館者にはどれを選択するかの判断や、自分のいる位置からのアプローチがわかりにくい嫌いがありました。



【いの町紙の博物館】
いの町紙の博物館は、30年近く前の建物でUD的な対策はあまり講じられていませんでしたが、瓦屋根の美しいどっしりとした建物です。土佐和紙の歴史や和紙づくりの工程が展示され、手漉き作業を体験できるコーナーもありました。





早朝に神戸を出発し、帰着も夜という強行軍の日帰り見学会でしたが、楽しく有意義で価値ある一日となりました。