2011年8月23日火曜日

ユニバーサルデザイン建築研究会 研修会報告(2011.7.23)

*ユニバーサルデザイン建築研究会 研修会報告


日 時 : 2011年7月23日                 
講 師 : 室崎千重氏
       (兵庫県立福祉のまちづくり研究所・研究員)
会 場 : すまいるネットセミナールーム
参加者: 15名 (建築士会会員) 









―車いすの操作性を考慮した住環境整備の方針検討のための早見表紹介
                 &インテリアを活用したユニバーサルデザイン事例紹介―

(木造住宅と車いすの関係性に着目した住環境整備指標の構築)

 現在、高齢者はまだ木造住宅に居住している人が多いと思われるが、いざ、障害を持った時に自宅を改修しようとしても、モジュール・910がネックとなっていることが多い。その為、室崎研究員は、車いすで通行困難なのは、廊下巾と出入口の狭さである事に着目され、実験を重ねて、車いすの大きさ(車軸中心から先端までの対角線寸法で表す)と出入口巾との関係を表す早見表を作られた。これにより、改修の際、事前に車いす寸法から通行可能な廊下巾、出入口巾が割り出せるということである。今後機会があれば、この表を活用して実践に生かしたいものである。

 この他、これまでに手掛けられた住宅改修事例(キッチン、浴室、トイレ)や、 視察されたクリニック、地下鉄駅のユニバーサルデザインの事例 についても紹介いただき、美しさと共存する有効なユニバーサルデザインのヒントを得ることが出来た。

 今回の研修会の目的の一つである専門家としての建築士との意見交換が有効であったかどうかは気になるところであるが、多業種との連携の必要性から、今後もこのような機会のある事が望まれる。